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周永康の粛清 当局が「五毛党」で言論統制

2014年08月01日

【新唐人2014年8月1日】当局が周永康を粛清したことは、中国で大きな反響を呼びました。当局は言論統制のため、「五毛党」と呼ばれる体制側のネット・コメンテーターに対し、この件に関して大々的な書き込みをするよう通知を出したようです。同時に官製メディアに掲載された「周永康摘発は反腐敗のピリオドではない」の文章が、なぜか削除されました。

 

この画像によると、「ネット評論」と呼ばれるQQグループで、ある緊急通知が出されました。中共の中央紀律委員会宣伝部は各部門に対して、「五毛党」と呼ばれるネット・コメンテーターを組織し、「人民日報」の周永康事件の評論と同じ内容で、各サイトに書き込みをするよう求めています。

 

この通知は7月30日、つまり周永康に対する捜査が発表された翌日、四川省達州市から出ました。ほかの地区でも同じような通知があったと考えられます。

 

メディアウォッチャー 北風さん

「この通知は本物だと思います。末端に対する指示で、出所は中央紀律委員会の宣伝部門、これは理にかなっています」

 

この通知は、人民日報が30日に掲載した「周永康摘発で法治が築かれることを望む」という評論と同じ内容で、各サイトに書き込みをするよう求めています。

 

周永康は在任中、政法委員会を使い、いわゆる「治安維持」の名目で暴力的に市民を抑えつけました。それでは彼の失脚により、このような暴力的な治安維持モデルは終わり、法治が実現するのでしょうか。これについて専門家は、否定的な見方を示しました。

 

メディアウォッチャー 北風さん

「法治の実現には他の政策も必要です。言論や報道、結社の自由など。しかし現実は正反対で、去年から反体制派の200人以上が拘留・起訴され、有罪になりました」

 

「人民日報」のサイトが周永康に対する捜査を報道した日、「周永康摘発は反腐敗のピリオドではない」という文章が載ったものの、なぜか数時間後に削除されました。

 

米コロンビア大学政治学博士 李天笑さん

「中共メディアでは、記事が載ったり消されたりするのは日常茶飯事です。背後に派閥闘争があるはずです」

 

周永康は中共の歴史上、汚職で摘発された最高地位の高官です。摘発の翌日、マイクロブログの新浪微博(シナウェイボー)だけで、関連の書き込みは200万以上に達しました。

 

人々は様々な憶測をしています。「周永康はなぜ、あれほど高い地位に上れたのか」「誰が彼を抜擢したのか」などです。

 

歴史学者 章立凡さん

「今後の注目点は周永康が裁判に協力するか、当局はこの件を利用し、もっと多くの『トラ』を退治するかです。高官が皆 腐敗している体制内では、党の鞭は誰をターゲットにしても、誰を摘発してもいいのです。鞭で打ったところには必ず腐敗があるからです」

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/07/31/a1126850.html(中国語)

(翻訳/河合 ナレーター/村上 映像編集/李)

 

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